ある突然の音効依頼について

先日あった話です。

昼の12時ごろ、制作会社を名乗る人物から突然電話がありました。
明日MAで〇〇シーズン2という番組があるのですが、音効をお願いできませんか」とのこと。
番組の内容を聞くと、〇〇で放送する90分のバラエティ番組だと言います。
シーズン1が好評で、今回はシーズン2で初回特番だそうです。

さらに事情を聞くと、シーズン1を担当していたプロデューサーが最近異動になり、
その人がシーズン1を担当した音効にオファーしていると思っていたものの、実際には連絡が行っていなかったとのことでした。

こちらとしては、

・知らない番組
・知らない制作会社
・知らない演出
明日MA

とても厳しい条件です。

慌ててシーズン1担当者へ依頼したものの、すでにスケジュールが埋まっていて断られ、現在受けてもらえるほかの音効さんを探しています。
という説明です。「うちは何社目ですか?」と尋ねると、「4〜5社目です」と返ってきました。

おそらくディレクターから「とにかく何軒も当たってみろ」と言われ、
片っ端から電話しているADなのだろう、と察しがつきます。

90分のバラエティ番組であれば、必要な楽曲は数十曲、効果音も相当数になります。
通常であれば、最低でも2〜3日は仕込みの時間が必要です。
しかも今回は、

・編集は上がっていない
・番組を見たことがない
・制作会社も演出も初めて

という条件が重なっています。

この状況で引き受けるのは、あまりにもリスクが高い。
そのため、「これは無理だと思います。おそらく、どこも受けないと思いますよ」と伝えると、
相手は「そうですよね……」と落ち込んだ様子でした。

その後、連絡は来なかったので、どこかが引き受けたのだとは思いますが。
それでも、まだこんなことが起きるのか、と正直驚かされました。

仮に、もっと早い段階で話が来ていたとしても、仕込時間が足りないという問題は変わりません。
なぜ編集がここまで遅れているのかは分かりませんが、これは非常に失礼な話だと思います。

我々にも、考え、仕込むための時間が必要です。
昨今は労働時間の管理も厳しくなっている中で、
徹夜を前提としなければ終わらない作業を求めるのは、明らかにおかしい。
機材は昔と比べものにならないほど進化しており、編集時間の短縮は可能なはずです。

我々の仕事は、編集が上がってこなければ始めようがありません。
「とりあえず台本を送るので、先に見ておいてください」と言われることもありますが、
はっきり言います。それでは仕込みはできません。

納品日から逆算して、必要な時間を計算してください。
90分番組なら、最低でも2-3日は欲しい。
どうぞ確保してください。

辛口なエッセーでした。
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残念ながら、ボタンは実装されていないので、心の中でお願いします。